it's you who knows

じぶんらしく

自分

 いやしかし本当に月日が経つのは早いものですね。僕が実家を飛び出してからもう5ヶ月が経ったということだ。十年一日。光陰矢の如しとは、よく言ったものだ。初めての場所、初めての人、初めての仕事。この5ヶ月は初めてのことがたくさんあふれていた。地獄のような環境から抜け出せはしたものの、失った代償もまた決して少なくはなかったけれど...。だがまあ、それでもたくさんの人の助けのおかげで、おかげさまで、なんだかんだやってこれた。まだたったの5ヶ月だけれどね(笑)

 

 この5ヶ月は僕にとっては"自分探し"の良い機会になった。
去年12月になんの計画もなく逃げるように実家から飛び出した。もちろんそんな自分に仕事を選ぶ余裕など無かった。なんの仕事かはここでは伏せておくけれど、それはもちろん僕のやりたい内容の仕事ではなかった。だけれど、すぐにでも実家を出たかった。あれ以上あそこにはいられなかった。何も自分が完全な被害者だなんていうつもりはなかったけれど、もう気が狂いそうだった。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。やるしかなかった。

 

 仕事は本当に辛くて、上司も当たりがキツい。だけれど、自分はもう成人した大人(中身は子供だけどね)。こんなことでクヨクヨするだなんて情けない。どんな仕事も辛いことはつきものだろう。楽な仕事など無いのだ。(と言い聞かせた(笑)) 
『拓、最初が肝心だからね。』引っ越す直前に先輩が言ってくれた。それに対し自分は『わかってる♪』なんて返した。他たくさんの人たちにも激励の言葉をもらって地元を飛び出したのだ。みんなの気持ちを無下にはできまい。

 

 高校生の頃のアルバイト、社会人になってからの仕事、自分で言うのは馬鹿らしいが、どんな仕事もそつなくこなしてきた。早く、正確にやろうと意識し目標を持って取り組みどんなことも上達してきてみせた。だけれど今回だけは違った。例外だった。どんなに努力してもうまくできない。この言葉は嫌いだけれどつい口に出てしまった。『この仕事は自分に向いていないなあ』と。これは5ヶ月経った今でも感じている。上手くもできなければ楽しくもない。職場の人間はいつもみんなピリピリしている。おまけに全員が嫌い合っている始末。笑った。

 

 あっという間に過ぎて行った5ヶ月。我慢すれば1年だってあっという間なのだろう。だけれど思う、この短い人生、20代前半の貴重な一瞬一瞬を我慢して過ごすのか? 自分を殺して愛想を振りまき、自分を騙して微塵も興味も意欲も持てない仕事を続ける? 耐えて耐え抜けば未来の自分は達成感に溢れ輝くのか? 
俺は10年後、20年後、30年後、死ぬ前に、後悔するのは絶対に嫌だ。

 小さい頃から人の目や顔色ばかり気にしてきた。馬鹿みたいに周りの期待に応えようと考えていた。成長して、その中身の無い脆弱な意志に気づき、自分という人間が空っぽだったことに気づいた。リバウンドというわけではないだろうが、それに気づいてからは、自分らしさや個性(特別性とでも言おうか)に強く固執してきた。

 今の自分は自分らしいのだろうか? いうまでもない。否だ。
他がために僕が苦境を耐える必要も無ければ、誰かのいうことに従う必要などさらさら無い。醜い日本人魂、我慢や忍耐。自分を幸せに出来ない努力に価値は無い。僕にとってはね。


   自分探しで見つかるのは、大抵は、嫌になるような惨めな自分。が、そんな自分と向き合って、愕然として立ち止まるか、一歩進むかも又、自分次第だ。

これは好きなドラマの一節。

引用を呟くのは好きではないけれど、この言葉は気に入っている。今や僕は失うモノなど無い、胸を張って言えることではもちろんないけれど、ならば恐れることも何もない。このチャンスは逃してはならない。どんなことも、やりたいと思ったその時こそがやり時なのだ。お腹が空いていない時にごちそうを見せつけられたところで魅力的でもあるまい。


   自分が自分であるために。自分を幸せにするために、普通でも平凡でもない、自分の個性、強みを最大限活かせることをしていきたい。というか、することにした。(笑)

それが何なのかは、もう少し、あとで話そう。